第4難
居間を通りかかったミコトは先日出したばかりの炬燵で早速サスケが眠っていることに気が付いて「あらあら」と足を止めた。
昼間の任務で疲れているのか眠りは深い。眉間には皺が寄っていた。
覗き込めば少し汗をかいている。
きっとおこたがあついせいねと呟いて、ミコトは電気を切ってやった。
サスケはくうくうと眠っている。
居間を通りかかったイタチは先日出されたばかりの炬燵で早速サスケが眠っていることに気が付いて足を止めた。
昼間の任務で疲れているのか眠りは深いようで、おまけに炬燵に潜り込んで体を丸めている。
見れば炬燵の電気は消されていた。
サスケ自身か誰かが消したのだろうが、今度はそのせいで冷えてきたらしい。
かといって炬燵を点けてやれば汗をかいてしまうだろう。
起こして自室に行くよう促しても良かったが、こうも無防備に寝入られてはそれも気が引ける。
仕方ない奴だな全くと呟いて、イタチはサスケの隣に体を横たえた。
サスケはくうくうと眠っている。
ふと寝苦しさに目を覚ましたサスケは目の前が真っ黒だったのでぎょっとした。
だがすぐにこれはイタチの服なのだと気が付く。
少し見上げればイタチがうとうとと眠っていた。
気配に全く気が付かなかったのはいつものことだ。
それにしても狭い。温かいが、たいへんに狭い。
炬燵の一角に男が二人、体を寄せ合って入っているのだから当然だ。
サスケは何とか這い出そうともぞもぞと努めたが、あまり動いてはイタチを起こしてしまう。
それにまだサスケにも寝起き特有の気怠さが残っている。
兄さん狭いと呟いてサスケは目を閉じた。
すると、夢の中を彷徨いながらもサスケの呟きが聞こえたのだろう、イタチは心持ちサスケを抱き寄せた。
兄さんそれ余計に狭いから。
そう言う前にサスケは再び眠りの中に引きこまれていった。
居間を通りかかったフガクは先日出されたばかりの炬燵でイタチとサスケが眠っていることに気が付いて足を止めた。
猫のように互いに体を重ね合わせて眠っているのは狭いからだろう。
もう夜も十二時を過ぎた。
二人は起きそうにない。
フガクは今日も深い溜息を吐いて、点けっぱなしの電灯の紐をぱちんぱちんと引っ張ってやった。
■後日談1
翌日、肩をぱきぽきと鳴らすサスケに「どうしたのか」と尋ねた同僚に対するサスケの回答
「ああ、昨日、イタチと寝たんだよ。おかげで節々がいてぇ。だいたいあんなところ、狭いから無理だと思うだろう、普通。なのに無理矢理入ってきやがって。それにいつの間にかおれが下で重いわ、朝まで離してくれねえわで、今日は怠い」
■後日談2
翌日、肩をぱきぽきと鳴らすイタチに「どうしたのか」と尋ねたダンゾウに対するイタチの回答
「ああ、昨日、サスケと寝たからだろう。随分と狭くてな。入るのにはさほど苦労はしなかったんだが、入った後で手間取った。気持ちよさそうにしているんだが、時折やっぱり痛いだの出ていけだの朝までたいへんだった。少し寝不足だが、任務に支障はない」
■ダンゾウ氏のコメント
「あいつはそんな男じゃないと思っていた」