ぎゅーして。
「…ハ…」
「歯…?虫歯なら歯科医の元へ行け。甘いものばかり食うからだ」
「違うっつーの。だからさあ、そのハグ…ハ…グ…」
「ハグ…?」
「だーからっ、ほら、その、ぎゅっだよ、ぎゅ!こう!こんな感じで!」
「で。それがどうした」
「どうしたって。だから、したいんだよ。その…アンタと…さあ」
「ならば最初から抱きしめてくださいと云えばいいものを」
「そんな恥ずかしいこと云えるか!」
「…今までの一連のことは恥ずかしくないのか、お前は」
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ささやいて。
耳打ちごにょごにょ。
「…あ…俺もうダメ…、腰にキタ」
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なでなでして。
おはなしして。
「機械的なキス→とりあえずやるだけやる。というのはもう嫌だ!」
「ではお前はどうしたいのだ。具体案を述べてみよ」
「ええ!?そりゃ…抱き合って、キスして、なんかいろいろと話して…」
「…ふむ。では今日は話をしてやろう」
「マジで?なに、なに話してくれんの」
「税金についてだ」
「え」
「税金とは何だ?国王のためのものか?官僚のためのものか?」
「いや、その」
「税金を搾取するだけの国王は何をしてくれた。世の不景気を嘆き祈るだけだ。役立たずどもめ」
「あの…なあ、も、いいから。キスしようぜ?」
「そんな暇があるなら、税金を有効活用する方法を考えてみろ」
「…な、なんでこんなめに…」
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てをつないで。
ひたいをあわせて。
「額を合わせて、見詰め合う。これが甘いキスへの第一歩なんだ。な?なーなーなー」
「…解った」
ガンッ!
「ってぇ!これじゃ頭突きじゃねーかよ!」
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しせんをむけて。
かみにふれて。
束ねた髪をぐいと引かれて、
「ククール」
それがキスのためなら、顔を上げさせられるのも悪くない。
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あそんで。
じゃれじゃれべたべた。
「…邪魔だ」
「ひでえ。俺が折角雰囲気作りに励んでるというのに!」
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ちゅぅして。
ちゅくちゅく。
「…ぷはぁ。…あのさあ、前々から進言したかったんだけど」
「なんだ」
「いきなり舌を入れるのはよくないぜ?まずは優しく啄ばみからだ」
「そうして欲しいのか?」
「して欲しくなきゃ云わねーよ!だからさ、ね、ん〜〜」
ちゅぅ。オプションでぺろり。
「…アンタ、エロくせえの」
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