ふたり
あの日の憧憬
傷跡
届かない背中
約束
冷たい鎖
遺伝子二重螺旋。
もっと似ているか、全く異なれば、或いは。
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記憶
満たされない心
「結局ね、法王になっても、神さまになっても、アンタは満たされないよ」
ひとりじゃ隙間は埋めれない、なあそうだろ?
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砂時計
知らない
生まれてくる前のことなんて知らねえよ。
時折そう叫びたくて仕方ない。
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慟哭
「さよなら」
繋いだ手
崖っぷち。
あの日家族になろうと差し出し合った手と手を、今。
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その手を振り払う勇気
安易な幸福はそこらじゅうに転がっている。
たとえば一緒に暮らそうと云ってくれたやさしい女。
「でもゴメン。俺は高望みだから、それじゃ満足できないんだ」
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愛しい人
きっとさ、女神様は男を見る目がないんだよな。
こんないけてる俺たち兄弟をスルーなんて普通にありえねえ。
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子守唄
酒に酔い、調子外れの子守唄。
あの男もこのような調子で歌っていた。
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いない
団長室にその姿なし。
何処へ行っちまったのさ。何処に行くんだよ。
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手首
縋りつく
キス
空
褥
「あは、激しいの。ベッドの足が壊れても知らねえよ?」
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優しい嘘
嘘吐かれた事ないから。
本気で「お前など生まれてこなければ良かった」だから。
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裸足
「ブーツを脱げ。シーツが汚れる」
「…せっかちなの、アンタのくせに」
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美しいもの
闇
霞む瞳
何故お前は歯を食い縛りながら、私にその剣を突き立てるのか。
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雨の夜
カウントダウン
永遠
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