溺愛 Brothers 10

創作者さんに50未満のお題
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猫かわいがり


 「兄貴って、本当はすげえ心配性なんだな…」

 春は近くとも、ククールにマフラー。

 「何を云う。当然の装備だ」

 「…マフラーって装備なのか」




上目遣い


 「あーにーきー」

 「…断る」

 「なあなあ、いいじゃん」

 「断る」

 「…ケチ。知ってたけどさ」

 「……」

 「ちぇー」

 「…少しだけだぞ」

 ぎゅう。




それが聞きたくて



 酒に酔ってみました、満月の晩。

 「…へへー」

 「ククール」

 「おやおや、マルチェロお兄さま、わざわざお迎えありがとうございます」

 「…お前というやつは。ほら、立て。帰るぞ」

 「…うん」




隣の特等席


 ベンチに腰掛け、ふたりで青い空を振り仰ぐ。それだけでもう充分。




寝顔


 むぎゅ。

 「朝だぞ、ククール。起きろ。さもなくばご自慢の顔が潰れるぞ」

 「ギブギブ…」




君のにおい


 すーはー、くんくん。

 「ああ、たまんねえな、ホント」

 「犬か、お前は」

 「犬だよ。飼い主にだけ従順な、躾の悪い犬さ」




取捨択一


 クローゼットと真剣勝負。

 「兄貴には黒も似合うが、白のシャツも捨てがたい…」

 「いいから、さっさと服を寄越せ」




鼓動


 「俺より先に止まるなんて絶対許さない」

 



ぬくもり


 傍にいられるだけでいいの。




眩暈がするほど愛してる


 洗面をする無防備な背中にがっつり。額を洗面台にごっつり。

 「…ククール…」

 「あ…いやその…俺の愛ってば激しいから!」





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