天上天下唯我独尊 Athena 15

E*STYLE
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家臣たちの切実なる苦悩(Bronze Saint)


 「沙織お嬢さんは一番乗りが好き過ぎだ!」




今からアナタあたしの下僕ね(Gemini)


 「神さまの権限で今までのことをチャラにしてあげますから、

 どーでしょう、カノン、ポセイドンを裏切ってみませんか?」

 「いやその…」

 「大丈夫です、貴方たち双子は裏切りで有名ですから」

 「はあ…」

 「今更神の一人や二人裏切ろうが、もう落ちるところまで落ちてますし」

 「うう…」

 「ここはもう開き直って生きるしかありません。ね、そーしなさい」

 「ううう…とりあえず、アテナ。私の背中から脚をどけてください」




彼女に正論は通じない(Virgo)



 冥界・ジュデッカを目の前にして、

 「アテナ、とりあえず私が様子見をして参りますので…」

 「なにを云うのです!

 人生は一に突撃、二に激突、三・四がなくて、五に死んでもただでは三途の川は渡らない!です!」

 「いや、手ぶらで三途の川は渡ってきてしまいましたが」

 「今からでも遅くはありません。さあ、ハーデスの首っ玉肝っ玉を取りに行きますよ!」




バカじゃないの?(Poseidon)


 「この私の花嫁になって頂きたいのです」

 「日本国では13歳での結婚は認められていませんから、普通に無理です」




そして、天災よりも性質が悪い(Bronze Saint)


 大津波発生(ポセイドン)

 火山の噴火(アベル)

 皆既日食(ハーデス)

 「迷惑なお嬢さんと神さまたちだな!」




勝算は見定めるものじゃなく捏造するものなの!


 「信じていますよ」と云っておけば、異様なガッツとやる気で奇跡を起こしてくれる素敵な彼ら!




凛と立つ


 「ここで頑張らねば神の威厳が!」

 in 猛吹雪のアスガルド




あたしはあたしのためにしか戦わない


 「私はこの地上に生きる人々を愛しているのですよ。

 もし嫌いなら、大好きな貴方たちを傷つけてまで戦ったりはしません」




気持ち優先、+屁理屈推奨(Aries)


 「星矢も瞬も紫龍も氷河も一輝も、これまでよく戦ってくれました。

 ですからもう、静かに、普通の13歳の少年として」

 「しかしアテナ。貴女のために戦うは聖闘士の使命なのですよ」

 「うーん、そうでしたね。じゃあ青銅聖闘士はもう役立たずということにしておきましょう」




あたしが正義よ、文句ある!?(Poseidon+Hades)


 「良いですか、貴方たち。

 どれだけ人間が卑怯でどうしようもないおバカさんで、

 貴方たちが云うように人間なんて死んだ方がまし!だったとしても、私はそんな彼らが好きなんです。

 私が好きだから良いんです、全く問題ないんです。

 ですので手を出したら許しませんよ。わかりましたね?」

 「…はい」

 思わず唱和する二神の声。




天使でも悪魔でもない(Poseidon+Hades+Pegasus)


 ぼろぼろのポセイドンとハーデスを尻に引き、

 「うう…分かった、海界の者には地上には手を出さないように云おう」

 「冥界も同じく…。ふ、ペガサスよ…地上の平和は守られたぞ、良かったな」

 「そーだろうか…これで本当に良かったんだろうか」

 じゃらりと星矢に取り付けられた首輪を引く。

 「ほっほっほっ。なにせ私は神ですから」




却下よ却下(Abel)


 「地上の人間たちなんて捨てて、私と一緒に楽しく暮らさないか?」

 「魅力的なお誘いですこと」と云った傍から攻撃。

 「…はっはっはっ。断り方にも方法があるだろう、可愛い妹め!」




其は、あらゆるものを薙ぎ倒す嵐なり(Saint)


 「さあ、行きましょう、みなさん!私に付いていらっしゃい!ポセイドンもハーデスも返り討ちにしますよ!」

 「おーーーーーー!!」




アナタはあたしのものなんだから、勝手に死ぬなんて許さない(Gemini)



 「サガ。胸を突いての自殺なんて二度とやめてくださいね」

 「アテナ…」

 「血の後始末はたいへんなのですよ。

 世界遺産の保全もできないなんて、我がグラード財団の沽券に関わります」

 「ア、アテナ…!」




すべて世は事もなし


 「空には鳥、海には魚、地底には永遠の眠り、そして地上には人間。

 悪が蔓延るからこそ、善が芽生え、哀しい涙があるからこそ幸せな微笑みがあり、

 愚かな過ちがあるからこそ尊い未来があるのです。それで良いではありませんか」





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